というわけで、第四回目となりました。
これは私自身、指摘されるまで気がつかなかったことで、多くの人にとっての盲点かと思います。
キャラクターデザイン
キャラクターデザインはしたことがあるでしょうか?
髪の色は金色でロングヘアーにして、瞳は碧眼にしよう。
体系はスレンダーだけど、バストは大きくセクシーにしよう。
こういった基本的な設定はすると思うのですが、細かくデザインしたことはあるでしょうか?
髪の色は“金色”にするとして、その金色はどのような色でしょう?
色鉛筆を見てください。
黄色の色鉛筆と金色の色鉛筆、どちらがイメージに近いですか?
更に言えば、貴方の見ている色は他の人と見え方が違います。
極端になると“色盲”になるのですが、そうでなくても微妙に見えている色は違います。
少しだけヴィトゲンシュタインがした考察の話をします。
「商店に積まれている林檎から、赤い林檎を一つ買ってください。そのとき、店主は貴方の希望する林檎を取ってくれるでしょうか?店主の頭の中には様々な候補が書かれた円盤があります。貴方が希望したものが書かれた円盤を選び、そこから“種類”“大きさ”“重さ”“色”などが適する林檎を選びます。しかし、それが貴方の希望する林檎であるとは限りません」
石板の例もあるのですが、今回は色について書いていたので、林檎の例を出しました。
これ以上、ここで書きませんが、言いたいことは伝わりましたよね?
最近ではキャラクターが描かれていることが多く、それもカラーで書かれているので、読者によってキャラクターデザインが異なるという現象は減ったと思います。
ですが、作者がキャラクターデザインを細かく決めていなくて、画師が描いたキャラクターの立ち絵を見て、作者が「ああ、こういうキャラクターデザインだったんだ!」なんてこともあります。逆に、書かれている情報通りに描かれたにも拘らず、作者が「う~ん、なんか違うんだよなぁ…」ということも起こります。
このことはキャラクターの動作表現以前の問題なので、第一回で書くべきだったかもしれませんね。
まぁ、動作表現には直接関係ないので、今回になったわけです。
キャラクターデザインは決まりましたか?
では、下手くそでもいいのでキャラクターの立ち絵を描いてみてください!
キャラクターの立ち絵
描いたキャラクターの立ち絵を見てくだい。
どうですか?
下半身は描かれていますか?
爪先までしっかり描かれていますか?
立ち絵と言っているので、多くの人は下半身まで描いていると思います。
ですが、どうでしょう?
爪先まで描かれておらず、幽霊みたいになっていませんか?
そうなんです。これが今回のポイントです!
上半身はしっかりイメージできていて、動作表現をすることができていたとしても、下半身のイメージが不十分なせいで、移動が幽霊みたいにスライドしてしまうという現象が起こります。
スマホゲームでは“イラスト”“台詞(ボイス)”でストーリーを進めることが一般的ですので、それに慣れている人は小説を読んでも違和感がないかもしれませんが、元々小説を読んでいる人は紙芝居のように思えるのではないでしょうか?
私はキャラクターの顔や上半身は描いていたのですが、下半身は描かないことが多かったです。
小説を読んでもらっている中で、「移動しているときに足が動いていないように思える」と指摘され、キャラクターデザインを描いていたものを見せながら、なるほどと思ったわけです。
このような違和感のない世代となるかもしれませんが、キャラクターを動かす際には意識してもいいのではないでしょうか?
終わりに
前四回「キャラクターの動作表現について」書いてみました。
私の思考を整理して再確認することが目的ですが、これが物書きさんの参考になれば、よいよい文章になると思うので私も嬉しいです。
では(」・ω・)」 本日はこのあたりで(/・ω・)/
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