“イカスミ”と“カラスミ”の違い

　全くの別物ですが、テレビで芸能人が言い間違えていたので、今日はこれについて書きたいと思います。その芸能人は違いがわからないわけではなく、単純に言い間違えただけだと思います。視聴者の多くも違うことぐらいわかると思います。しかし、何が違うか説明できるでしょうか？

イカスミとは？
カラスミとは？
『侵略！イカ娘』とは？

イカスミとは？

　海生軟体動物であるイカの体内にある墨袋に蓄えられているものです。粘性の高い黒い液体で、捕食者から逃げるために使われます。

　ただし、上のイメージ画像のように口からではなく、鰓（えら）の横から噴出します。まぁ、鰓は呼吸に使われるので、擬人化した場合は口から噴射してもおかしくない気はしますが……勘違いしやすいポイントだと思うの注意してくださいな。

イカスミ料理

　パスタやパエリアなどの地中海料理が有名だが、日本にも墨料理がある。富山県の郷土料理で、イカの塩辛をイカスミで黒くしたものだ。旨味成分であるアスパラギン酸や、グルタミン酸などのアミノ酸を豊富に含む素晴らしい食材なのだが、黒い物を食べるということで敬遠されることも少なくない。また、食べると口の中が真っ黒になってしまう。歯が白いだけに、とてつもなく汚れているように見えてしまうのだ。美味しいんですけどね……こうなったら私がイメージを向上させてみせましょう！

　（　＾ω＾）・・・

タコスミとの違い

　旨味成分であるアスパラギン酸や、グルタミン酸などのアミノ酸がイカスミよりも多く含まれています！そうなんです。イカスミより美味しいんです！が、少ない。絶望的に採れる量が少ないんです。なので、採りやすいイカスミが一般的に使われるわけです。

　結論、タコの勝ち！🐙

カラスミとは？

　ボラなどの卵巣を塩漬けにして塩抜きをします。そして、天日干しで乾燥させたものになります。ちなみにですが、魚類の卵巣は「腹子（はらこ）」と呼ばれます。

　長崎県のカラスミが日本ではかなり有名かなーと、個人的には思います。これはボラの卵巣で作られたカラスミとなっております。その他にも香川県のカラスミも有名らしく、こちらはサバの卵巣から作られているみたいですね（知らなかった………

　味は塩辛いことは勿論のこと、よく言われる表現を借りると「チーズのようなねっとり感」があります。ということは…そうです。お酒によく合います。薄く切ったカラスミを軽く炙る食べ方こそ、シンプルイズベストだと思います。

白子との違い

　この流れで気づいた人もいるでしょうが、白子とは魚類の精巣です。一般的なのはタラ（鱈），サケ（鮭），アンコウ（鮟鱇），フグ（河豚）ですかね？フグの内臓には猛毒“テトロドキシン”が含まれるわけですが、種類によって何処に含まれているかは違うようで……（罠じゃん！）精巣に含む種は比較的すくないようです。とろけるような触感で、まったりと濃厚な味わいがあります。見た目で敬遠せずに食べてもらいたいですねぇ。

　実はイカの白子も食材に利用されるのですが、稀少なので非常に高価なようですね。私も食べたことがありません。どんな味なのでしょうか……気になりますねぇ～