“オロナイン”を丸裸にする!

その他

 昨日、オロナインH軟膏について書きました。結論として「とりあえず“オロナイン”」で大丈夫ということになったのだが、折角なのでもう少し踏み込んで調べてみたいと思います。そう。オロナインに含まれている成分についてです。一つ一つ丁寧に見ていきたいと思います。

クロルヘキシジングルコン酸塩

 オロナインのベースともいえる成分で、「本剤は殺菌作用を有するこれを配合した親水性軟膏である」とされています。欧文一般名は「Chlorhexidine Gluconate」で、薬効分類名は「外用殺菌消毒剤」となっています。長ったらしい名前を分けると、「クロルヘキシジン-グルコン酸塩」となります。

 この成分には、手指・皮膚の消毒といった効能だけでなく、手術部位(手術野)の皮膚の消毒,医療機器の消毒や、皮膚の創傷部位の消毒、手術室・病室・家具・器具・物品などの消毒にも使用されます。ガッチガチの殺菌成分ですね!

 これほどまでに強い殺菌効果があるので、使用上の注意も当然ありまして、「ショック、アナフィラキシー等の反応を予測するため、使用に際してはクロルヘキシジン製剤に対する過敏症の既往歴、薬物過敏体質の有無について十分な問診を行うこと」とあります。つまり、「とりあえず“オロナイン”」がダメな人はこれに該当するわけです。

 それ以外は「とりあえず“オロナイン”」でええんとちゃうか?
 そら手術部位の消毒にも使われるんやから、悪いもんは全部殺してくれるに決まっとるがな!

 でもな、オカンが言うにはな、他にも成分が含まれてるらしいねん

 ほなアカンとちゃうか?
 丸裸にするって言ったんやから、それも調べた上で結論出さなアカンと思うわ

添加物

ラウロマクロゴール

 欧文一般名は「Lauromacrogol」で、界面活性剤となる。

 界面活性剤といえば、シャボン玉を作るときに使うアレですね。石鹸水だけだとすぐに割れますが、これを加えればいい感じのシャボン玉になります。ちなみにグリセリンを加えれば、割れたときにネチャっとしますが丈夫なシャボン玉になります。ふっ…校庭にグリセリンシャボン玉を撒き散らかしたのは良い思い出だぜ……(-。-)y-゜゜゜

ポリソルベート80

 欧文一般名は「Polysorbate 80」で、乳化,可溶化として利用されます。ポリソルベートには80だけでなく、20,60,65とありまして、数値が上がると“油”としての性質に近づくようです

 アストラゼネカ製ワクチンにも使用されているようですね。

硫酸AI/K

 硫酸のアルミニウムカリウムのことらしいです。今は「アルムK」と呼ばれているみたいですね。

 収れん作用(肌をひきしめる),制汗,消臭といった目的で使用されるようです。

マクロゴール

 ポリエチレングリコール(polyethylene glycol)のことで、理想的な粘度を持つ軟膏を作ることができるようです。オロナインの独特な粘度はこれによるものなんですねぇ~

グリセリン

 欧文一般名を「glycerine」といい、保湿効果があります。さっきラウロマクロゴールのところで、シャボン玉の話に登場したやつですね。ニトログリセリンと混同しないでくださいね!可燃性ですが、危険物というわけではないので!

オリブ油

 オリーブオイルのことですね。まさかこんなものが入っているとは思っていませんでした。“オリブ油”の字を見て「もしや…」と思って検索すると、やっぱりそうでしたΣ(・ω・ノ)ノ!

ステアリルアルコール

 欧文一般名は「Stearyl alcohol」で、界面活性剤,乳化,潤沢など、同じような用途ですね。自然界において鯨油、ヤシ油、パーム核油などに存在しているようです

サラシミツロウ

 欧文一般名は「white beeswax」で、 軟膏 基剤や整形外科手術などで切除した骨の断端に詰めるなどして利用されていますあの蜂さんの“蜜蝋”を精製漂白したものです

ワセリン

 Vaseline(ヴァセリン)というそうで、実はユニリーバの商標らしい。ただ、もう世界各地で“ワセリン,ヴァセリン”で通じるほど有名になっています。ボクサーが塗りたくっているアレです!

自己乳化型ステアリン酸グリセリル

 一般的には「ステアリン酸グリセリル(SE)」として知られています。自己乳化型とは、かき混ぜる必要がなく、液体中に投入するだけで自然に乳化する性質のことらしいですね。

 単体では結晶化しやすく、経時的に粘性が変化しやすいため、他の界面活性剤と併用することで安定性が出るみたいです。なるほど。だから同じような用途のものを組み合わせているんですね。

香料

 くんくん。

 何の匂いでしょうか?

 どこかで嗅いだ気もするのですが……

精製水

 蒸留や濾過(ろか)や、イオン交換などの手法で濃度を上げた比較的純粋な水。紫外線などで滅菌・殺菌していて、無色透明・無味無臭となっている

 余分な成分が含まれていない水ですね。

 

以上です!疲れました!
思ったより多くて大変でした!
もう嫌だ!もうこんなことしない!

と思う私であった(;´・ω・)


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