キャラクターの動作表現について③

その他

 こんばんは
 湿気で靭帯が痛みますが、頑張っていきたいと思います!

 さて、今回で三回目となったこのコーナー

 宣言どおり、“音”という視点から見ていきたいと思います!

キャラクターの動作に音をつける

 田舎の夜道は、都会と比べ物にならないほど暗い。街灯の数が単純に少ないだけでなく、都会だと勤務時に灯る光が田舎にはない。時刻は午後10時。この時間まで働く物好きはいない。Aは連休を利用して帰省したのだが、都会の夜になれた目は予想以上に戸惑っている。暗闇に懐かしさを感じつつも、不安が常に過ってしまうのだ。

 今日はこういう文章から始めましょう。
 まずはAを歩かせます。

 田舎の夜道は、都会と比べ物にならないほど暗い。街灯の数が単純に少ないだけでなく、都会だと勤務時に灯る光が田舎にはない。時刻は午後10時。この時間まで働く物好きはいない。Aは民家から漏れる灯りを頼りに、慣れ親しんだ道を歩いている。
 「こんなに暗かったっけ?」
 Aは連休を利用して帰省したのだが、都会の夜になれた目は予想以上に戸惑っている。駅の周辺では懐かしさが勝っていたが、家に向かって住宅街へ入ると不安が懐かしさを上回った。

 歩いていることを明記しつつ、Aの視点で視界を移動させています。
 キャラクターの動作表現について②で、生徒会室の場所を書いたときと同じ感じですね。
 次はここに音をつけたいと思います。

 田舎の夜道は、都会と比べ物にならないほど暗い。街灯の数が単純に少ないだけでなく、都会だと勤務時に灯る光が田舎にはない。時刻は午後10時。この時間まで働く物好きはいない。Aは民家から漏れる灯りを頼りに、慣れ親しんだ道を歩いている。静かな住宅街に聞こえるのは、Aのざっ、ざっという足音だけである。
 「こんなに暗かったっけ?」
 パチパチと瞬きをして灯りを探すA。連休を利用して帰省したのだが、都会の夜になれた目は予想以上に戸惑っている。駅の周辺では懐かしさが勝っていたが、家に向かって住宅街へ入ると不安が懐かしさを上回った。

 “足音”と“瞬き”、音をつけた動作表現を二つ入れました。
 下に音をつけない文章も載せますね。

 田舎の夜道は、都会と比べ物にならないほど暗い。街灯の数が単純に少ないだけでなく、都会だと勤務時に灯る光が田舎にはない。時刻は午後10時。この時間まで働く物好きはいない。Aは民家から漏れる灯りを頼りに、慣れ親しんだ道を歩いている。静かな住宅街に聞こえるのは、Aの足音だけである
 「こんなに暗かったっけ?」
 瞬きをして灯りを探すA。連休を利用して帰省したのだが、都会の夜になれた目は予想以上に戸惑っている。駅の周辺では懐かしさが勝っていたが、家に向かって住宅街へ入ると不安が懐かしさを上回った。

 いかがですか?
 音がなければ文章はスッキリしますが、淡白になってしまいます。
 ならば、可能な限り音を書けばいいのかというと、そうとも言えないのです。

 田舎の夜道は、都会と比べ物にならないほど暗い。街灯の数が単純に少ないだけでなく、都会だと勤務時にピカピカ灯る光が田舎にはない。時刻は午後10時。この時間まで働く物好きはいない。Aは民家から漏れる灯りを頼りに、慣れ親しんだ道を歩いている。シーンとした静かな住宅街に聞こえるのは、Aのざっ、ざっという足音だけである。
 「こんなに暗かったっけ?」
 パチパチと瞬きをして、灯りを探すA。連休を利用して帰省したのだが、都会の夜になれた目は予想以上に戸惑ってドキドキしている。駅の周辺では懐かしさが勝っていたが、家に向かって住宅街へ入ると不安が懐かしさを上回った。

 “光”“住宅街”“Aの心臓”の音を追加しました。
 “光”“住宅街”はキャラクター動作ではありませんが、舞台を立体的にすることができます。
 効果的に使えると良いのですが、キャラクター動作の音も合わせると音だらけになってしまいます。

 ならば、どうしたらいいか?
 極端なことを言いますが、私は音の表現をここぞという場面で使うべきだと思います。
 具体的にはキャラクターの動作表現について②にあるノックシーンのように、キャラクターを始動させるため、もしくはその場面に引き込む瞬間ですね。
 難しいと思いますが、適当に音をつけてみてください。
 書いていくうちに、自分の文章に相応しい音の割合が掴めると思います。

次回に続く

 次回は“下半身を動かせる”ポイントを書きたいと思います!

 これを知らないと、キャラクターの立ち絵がそのまま移動しているようになるので、個人的に注目してほしい回になります!

 では、また次回( /・ω・)/

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