何かと理由をつけて、主人公の家族は欠けさせられていると思います。
離婚、死亡、出張、旅、放浪、不明…etc.
今日はどうして「主人公の家族を欠けさせるのか」考えたいと思います。
主人公の関係をシンプルにする
舞台はどこでもいいんですが、主人公の周りには“主な登場人物”というメインキャラクターが存在します。そのメインキャラクターとの関係は当然あるわけで、家族との関係が基盤にあると、序盤から関係が多くなってしまうんですよね。
腕のある作家さんなら問題なく書けるのでしょうが、それでも読者は大変だと思います。書き手は自分の頭の中に関係図がありますが、読み手は一つ一つ頭の中に落とし込んでいく必要があります。スタートからそれだとしんどいですよね。
主人公の関係をシンプルにするために、序盤は家族を欠けさせることは一つの手です。
物語の鍵を握っている
身内が重要人物という展開ですね。
血の繋がりは中々ドラマチックなやり取りになるので、誰しもどこかで入れたいと思っているはずです。
いきなり「初めまして親です!黒幕です!」と言われても、「そう…」としかなりませんよね?
ということはどこかで関わらせる必要があるのですが、近すぎるとそれはそれで困惑します。
時々登場させるか、序盤だけ登場させるか、そういったあたりだと思います。
物語の鍵を握っているからこそ、あえて欠けさせるわけですね。
自宅を自由に使わせる
家に親がいると、自宅を自由に使うことができません。
家から欠けさせることで、主人公は家を自由に使うことができますよね。
そういった利点はあると思います。
バトルものでも、恋愛ものでも、自宅を自由に使えるアドバンテージは大きいですね。
しかしまぁ、自宅を自由に使えないからこそできる表現もあるわけですが……
気軽に他人を住まわせることができるのも、個人的にはナイスなポイントだと思いますね!
母親が強くなりすぎるのを避ける
主人公の性別が“男”の場合から考えます。
主人公を育てているので、当然関わった時間はヒロインよりも長いです。
胃袋をガッツリ掴んでいる上に、主人公が赤ちゃんのときには母乳を与えています。
主人公がマザコンでなくても、ハンデが大きすぎますよね。
主人公にとって身近なキャラクターになるので、キャラクターデザインも力を入れることでしょう。
そうするともう、それはヒロインと言っても過言ではないですよね?
主人公の性別が“女”の場合も考えます。
これは下手をすると、母親のほうが人気が出てしまう可能性があります。
主人公というポジションなので、読者の反感を買うシーンもあります。感情表現が多くなるからこそ、共感も得られますが、その逆もありえるわけです。
最近では“ヒロインの母親”が人気者なったりしていますね。
読者層の問題もあると思いますが、作者の意図から大きく外れないように手綱を握る必要がありますね。
終わりに
私は主人公の家族を書くことが多いのですが、どうしても家のシーンを書くことになるので、そういうシーンを書かなくていいと楽だなーと思います。
家のシーンって難しいんですよね。
代わり映えのしない日常を表現しつつ、変化を書かなければなりません。
しかし、それが強すぎると家族の存在が主人公にとって大きくなりすぎます。
バランスが大事なわけですが……
まぁ、難しいです笑
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