漢字で書くとピンとこない人も多いと思いますが、イワシの干物(ひもの)ですね。昭和を表現する食卓だと、めざしが登場することは珍しくないでしょう。見た目は“ししゃも”に似ていますが、この二つは別物です。ししゃもは日本固有種であり、北海道太平洋側の内浦湾(うちうらわん)から厚岸湾(あっけわん)の沿岸地域にのみ分布するそうです。ちなみにスーパーで売られているししゃもは、カラフトシシャモであることが多いようです。シラナカッタ……
今日はししゃも…ではなく、タイトルにもあるように“めざし”を食べたのですが、絶妙な苦みが良かったです。夕食前に焼いて、おつまみとして食べました。めざしは鰯(いわし)を塩水に漬けた後、丸ごと干して作られます。なので内臓もしっかり残っています。この内臓の苦みが良い!実に良い!古来より、弱った器官を復調させるためには、その器官と同じ器官を食べるという考えがある。これで私の内臓も強化されたに違いない!マダマダイケルゼ
めざしの印象というと“貧乏”が頭に思い浮かぶ人もいると思う。当然だろう。貧乏な食卓を表す演出として、白米とめざしのみの食卓というものが利用されているからだ。それを見ると、「こんな小魚しか食べられないなんて、貧しい生活だなぁ……」と思う。が、ちょっと待ってほしい。そう思っている人は、めざしの美味さを知っているのかと。知っている上で、そのようなことを思えるのかと。確かにめざしは安価だ。高級食材とは口が裂けても言えない。だが、鰯のもつ栄養素を全て摂取できる。内臓も食べるので、文字通り全てだ。しかも、市販されている干物は塩分過多にならないように加減されているため長期保存できないが、昔ながらの製法で作れば長期保存することも可能!スーパー便利な健康非常食となる!食べたことがなければ、食べてめざしを感じるんだ!
個人的にはししゃものほうが好きですけどね。
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