スノボー経験者である友人は「こけた分だけ上手くなるよ」と言う。それは嘘ではないだろう。経験することで上達するのは何事にも共通すること。ただ好き好んでこけるのはドMぐらいだろう。スキー場でこけることと、雪にダイブすることは違う。幾人もの利用客によって滑り固められた雪は、氷とまではいかないが硬くなっている。用心するに越したことはない。
スノボーはボードに両足を固定して滑る。肩幅ほどのスタンスがあるので、両足首を縛って拘束された状態よりか遥かに動きやすいが、歩行動作ができないことに変わりはない。郷に入っては郷に従え。歩く動作を、滑る動作に変えるのだ。今は便利な時代ですね。動画投稿サイト“YouTube”では素人に向けたスノボー学習動画が沢山あった。ふむふむ。左半身を前にして、重心を移動させて滑るわけか……うーん、しっくりこない。これは駄目かもしれない。そう思った私は、一流プレイヤーの滑りを見てイメージを膨らませることにした。
スノボー選手でありながら、東京五輪にスケボー選手として出場した“平野歩夢”選手を参考にすることにした。………ｶｯｺｲｲ。え、なにこれ。どうなってるの？？
私は悟った。分をわきまえようと。平野選手みたいなことしたら死ぬ。
ただ収穫もあった。平野選手は右半身を前にして滑っていた。どうやらスノボーには“レギュラースタンス”と“グーフィースタンス”があり、大多数は左半身を前にして滑るレギュラースタンスだが、右半身を前にして滑る人も一定数いる。手に利き手ががあるように、足にも利き足がある。とりあえず調べてみることにした。ちなみにグーフィー（goofy）は「右足が前の」という意味よりも、「愚か，馬鹿，おっちょこちょい…etc.」といった意味で使われることが多い。検索したらあの有名なディズニーのキャラクターが現れます。
後ろから押されて前に出る足→右
走り幅跳びのときの踏み切り→左
ボールを蹴る足→右 うーん……どうしよう。
理由を考えてみると、幼いころから剣道をしていたので、右足が前になることが普通なんですよね。日本剣道形で左足を前にすることもありましたけど、基本は右足が前ですし。ここは慣れ親しんだ体勢で滑ることにします。
ということで、今日はスタンスを決めることに成功！次回『何着る？』
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