『虹色とうがらし』壱

サブカルチャー

 昨日、あだち充の傑作ランキングというものを書いた。そこで『虹色とうがらし』という作品をランクインさせたのだが、この漫画を知らない人が多いように感じた。なので、ちょっと紹介でもしようかなと思うわけです。

『虹色とうがらし』とは?

 舞台は地球とよく似た星の、江戸という名の町。そして、未来のお話である。

 週刊少年サンデーにて、1990-92年にかけて連載された漫画で、全11巻となっています。この物語は七人兄弟を中心に描かれるのですが、なんと全員母親の違う異母兄弟。母親が他界したことを機に、江戸にある“からくり長屋”にやって来たのだ。兄弟が揃ったところで、それぞれの故郷を巡って母親の墓参りをすることにしたのだが、何故か狙われる命……

 これは昨日も書きましたね。まぁ、おさらいということで。

 物語の始まりは、

 これは未来の話です。
 地球?いやいや、よくみてください。
 オゾン層に穴はなく、大気も汚染されていない。
 原生林もそのままに、川には魚が住み、海には油も浮いていない。
 もちろんイニシャル入りの珊瑚礁など、どこにもみあたらない。
 昔の地球?
 最初にいったろ!これは未来の話だと。
 ―――つまり、なにがいいたいかというと、
 この風景が昔の地球のある国のある時代に似ていたとしても、それは偶然だということなのである。
 「時代考証に口出し無用」奉行所
 念のためにもう一度、―――これは未来の話である。


 で始まります。奉行所の立て札で「時代考証に口出し無用」と書くあたり、あだち充だなぁと思わせてくれます。
 ちなみに、一話の終わりでは、
 ―――これは未来の話である。
 たとえこの町が江戸と呼ばれていたとしても…
 それはただの偶然にすぎない。

 で締められている。天丼(繰り返し)は笑いの基本ですよね!笑

七人兄弟!

 母親は違うが、父親は一人。一人の男が、七人の女性に産ませた子どもたち。同じ年の兄妹がいないのは、みんな本気で愛し合った証拠だとか……素性が明かされないこの男は死んでおらず、すこぶる元気。どこのどいつかは言えねぇな……第一巻、第一話で物語の全容が明らかになってしまっては、作者殺しというものでい。

長男:胡麻(ごま)

 22歳。落語家だが、たいして上手くない。大食らいで大酒飲み。芸名は“平井亭胡麻(ひらいていごま)”。あだち充作品にかかせない大食らいキャラです。

 隕石が落ちたという噂に対して、「遠い隕石(親戚)より近くの他人」と返しています。
 「いやいや、本日もまたけっこうな天気でげすな。このぶんだと、桜前線も、新幹線なみのスピードで北上することでしょ。いやいや、春らんまん1/2―――なんてネ」とか言ったり……
 
 「時代考証に口出し無用」奉行所

次男:麻次郎(あさじろう)

 20歳。埴輪念流(はにわねんりゅう)免許皆伝、一刀流の達人。絵描きの旅に出ていて、基本的に“からくり長屋(兄妹たちの家)”にはいない。留守中に大量のラブレターが投げ込まれる、モテモテのお兄ちゃんである。デブ落語家や生臭坊主とは大違いですね。

 菜種が好意を寄せているお兄ちゃんで、血が繋がっていなかったら結婚できると思われたりしています。まぁ、そりゃね、剣術が得意で、絵の才能があって、イケメンならそう思いますよね。旅から戻った際には手土産を渡す気の利きよう。あだち充はオーソドックスなイケメンを描くのも上手い。

三男:芥子の坊(けしのぼう)

 18歳。喧嘩と博奕にめっぽう強いが、酒と女にめっぽう弱い。

 町で七味に吹っ掛け、菜種を殴ろうとした男に対して、
 「暴力はいけません」と言いながら頭上から殴り、
 「話し合いましょう」と言いながら顔面を前蹴りし、
 「わたくし、この者たちの兄で芥子の坊と申します。親がおりませんので保護者も同然、ここはわたくしの顔に免じてどうかお許し願いたい」と言いながらジャイアントスイングをします。

四男:七味(しちみ)

 15歳。本作品の主人公。お馴染みの主人公顔。故郷では火消をしていたので火に強いが、泳げないので水に弱い。

 あだち充作品の主人公の特性「文句は言ってもお人好しなのでモテる」を当然有していて、まぁモテるモテるモテなさる。そして勿論“健全助平”である。

長女:菜種(なたね)

 13歳。本作品のヒロインで、とびきりの美少女。ただしかなり気が強い。

 ……13歳( ^ω^)!?
 読んでいたころは気にしていなかったけど、こうしてブログに書きながら確認するとビックリしてしまいました。まぁ、設定上同い年にはできませんし、ちょっと年齢を離す必要があるのですが、よもや13歳とは………
 主人公の七味が高校一年生とすると、菜種は中学二年生になりますね。
 脳内で勝手に女子高校生になってしまうのは、あだち充作品だからでしょう。

五男:陳皮(ちんぴ)

 10歳。眼鏡をかけている天才児で、からくりを作る
 でっかい隕石みたいなものが落ちてくるのを見て、明け方まで本をひっくり返して調べるという研究者気質の持ち主。万人が抱く研究者像をそのまま当てはめたようなキャラで、そのとおりの動きをする。

 一番感情的になる男性キャラクターじゃないかなーと思います。あだち充作品では感情を剥き出しにする男性キャラクターが少ないので、貴重な存在だと思います。作風的に感情的なキャラクターは扱い辛いと思うんですが、陳皮は良い感じでアクセントになっています。兄弟の設定が大きいかもしれませんね!

六男:山椒(さんしょう)

 3歳。半蔵という忍者に陰で鍛えられていて、忍術が得意。(本当に3歳か!??

 『サザエさん』に登場するタラちゃん(3歳)とイクラちゃん(1~2歳程度)の間ぐらいの言語能力です。というか、タラちゃん凄い!!!

おわりに

 今日はここまでですね。
 人物紹介で終わってしまいました……
 まぁ、ちょっとどんな話か気になってもらえたら幸いです。では!

 やっぱり13歳に見えん………Σ(・ω・ノ)ノ!


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